古代A-

 木片に墨書したものを木簡といいます。藤原京(694〜710)や平城京(710〜787)などから出土した木簡の中には、紀伊国に関するものが40点以上あり、その大半は紀伊国から都へ収められた調や贄などの貢納物につけられた荷札です。調しては塩、贄といては魚介類を納めることが多かったようです。

 木簡などの比較的小さい木製の出土品は、木の形を変えずに水分をとりさる真空凍結乾燥という方法で処理されています。これは、薬やインスタント食品などの分野で幅広く使われている方法です。展示している木簡は、木の表面に直接写真焼き付けをする方法で複製したものです。

C 木簡(奈良時代)